レイキャビク

レイキャビクと言えば、レーガン・ゴルバチョフ会談ぐらいしか知りませんでした。あとなんとなく「寒そう」というイメージかな。
でも、調べてみると、ものすごく興味深い国なんですね。

まず、世界で一番最初に民主議会が開かれた国であること。西暦930年のことです。
豊富な水力・地熱を利用し、発電を行い、化石燃料を一切使用していないというところも、素晴らしい。空がきれいなのもそのせいなのかな。水素燃料の車の普及にも力を入れていて、市内には水素燃料バスも走っています。
また、歴史上一度も軍隊を所有していない国としても有名です。

こうしてみると、「こんな風な世界になるといいな」と多くの人がが願っている形態が、アイスランドでは既に行われているように思われます。

もちろん、小国だから可能なことも多いでしょう。旅行者には見えない問題もあるに違いありません。でも、たとえ小回りの利かない大国でも、北の小国が見せてくれる「理想像」を目指して、動いていくことは可能なのではないかな、と思います。
無理だからと諦め全く別の方向へ向かうのと、現在は無理であっても、そちらの方へ向かって努力をしようとするのでは、10年後、100年後が全く違いますよね。

レイキャヴィクの朝

泥のように寝た…という表現がぴったりなほど熟睡しました。目が覚めると外はすっかり朝。カーテンを開けるとまさに今太陽が登ったところです。

今日は日中、特に大きな予定は入れていません。あちこち旅行していますが、こんなことは初めてです。疲れているからちょうどいいかも。
だらだら起きだし、昨日購入したパンとハム、それにアイスランド名物のスキールというヨーグルトで簡単な朝食です。

目下のわが家の一番の問題は大量の洗濯物。本当はこのアパート内で洗濯をできるのを期待していたのですが、問い合わせをし設備がないことを事前に知らされました。代わりにと教えてもらったのがランドラマットカフェです。
ここは、カフェとコインランドリーが一緒になった施設。ご飯を食べたりお喋りをしている間に洗濯が終わるという、「なるほどっ!便利!」な施設です。

家族で行ってみようと思っていたのですが、子供たちは深い眠りの底に…。親だけで出かけることにしました。

通行人に道を聞きながら見つけた「ランドラマットカフェ」は、日本のコインランドリーのイメージとは全く異なるオシャレな施設でした。壁一面に世界地図が貼られているのは、バックパッカーさんのたまり場なのかな。本も豊富にあり、洗濯の間の時間を持て余すこともなさそう。

赤い扉から地下に降りると、コインランドリーになっています。横には大量の新聞。その隣は子供の遊び場になっています。ママさんたちが子供を遊ばせながら洗濯するのかな。よく考えられていますね。

旅行のパンフレットもたくさんありました。洗濯をする時間を、ものすごく有効に使えそうな場所です。母的には乗馬のパンフレットが最高にウケました。中央の馬の笑顔がすごい。思わず乗りに行きたくなりましたよ~。
体験者の方もなかなか。「All I want for christmas is an Icelandic horse!」って感想はどうなんですか?(笑) もしかしてマライアさん?

日本でもコインランドリーにほとんど行ったことがない父と母は、機械の使い方がさっぱりわかりません。店員に聞くと、とても親切に教えてくれました。若いアイスランド人だったのですが、「私たち日本から来たの」というと、「知っている。僕は大学で日本語を学んでいるんだ。だから、君たちが話している言葉を聞いてすぐ分かったよ」とのこと。なんと~~!!日本語を学ぶ場所がアイスランドにあるとは。アホな話していなかったでしょうね(^^;
ちなみに彼によると「日本語ってとっても変わってる」だそうです。そんな「変わった」言語を学びたいと思った理由を聞けばよかったなぁ。

乾燥まですると、結構な時間がかかるので、子供を呼んで昼ご飯を食べようということになりました。父だけ一度帰ります。母はのんびり。コーヒーのお替りも無料でできます。
「私は今、アイスランドのレイキャビクで洗濯しながらコーヒーを飲んでいるのか~。なんという非日常」とぼんやり考えていると、父が戻ってきました。

娘はまだ睡眠中。息子は一人で街を散歩していたらしい。アパートで適当にパンを食べるから来ないとのことでした。父と母だけで昼ごはん。朝食セットとコーヒーで2000円弱でした。アイスランドの物価の高さが伝わるでしょうか…。

洗濯を終わるのを待っていましたが、何しろ1週間×4人の洗濯物です。時間がかかる、かかる。洗濯が終わったら乾燥機に移動しておいてくれるというスタッフの厚意に甘え、ちょっとお散歩に出かけることにしました。

レイキャビクは首都とはいえ、本当に小さな町です。端から端まで歩いて20分くらいかなぁ。市の中心部から港までは10分かからない程度で到着しました。

写真では伝わらないのですが、ものすごい暴風なんです。街中にいるときから、「ひゅぅぅぅ~~~ぴゅうううぅぅぅ~~」という、風の音というには余りに大きな、まるで横笛を耳元で絶えず吹かれているような音がしていたのですが(『越冬つばめ』を思い出しました・・・)、遮るもののない港に出ると、立っているのもやっと。体感温度が大変なことになっています。

ひ弱な生活に慣れている私たちには、初めての「厳寒」です。ひぇぇ、ランドラマットにいるべきだった??
ふと脇を見ると、日本から遠く離れたこの地にも、愛車デミオ君の仲間が。おおー、寒冷地仕様なんでしょうか。厳しい気候の中でも頑張るデミオ君に勇気づけられ、そのあたりをお散歩です。

漁業国らしく、多くの船が停泊しています。中には沿岸警備隊の船も。タラ戦争時には軍隊の替わりにイギリス軍と戦ったんですよね。それって軍隊じゃないかという疑問も出ますが。
イギリスのトロール船の網をネットカッターで切りまくったのもこの沿岸警備隊です。アグレッシブです。そう思って見ると、やたらとアンテナが立っていて、ピリピリしている感じがありますねぇ(^^;

それにしても、埠頭に立っていると、風で吹き飛ばされそう。今まで体験したことがない風圧です。傍にあったHarpa(ハルパ)と呼ばれるコンサートホールにほとんど「避難」という気分で入ってみることに。
この施設はアイスランド経済が好調だったときに計画され、その後バブルがはじけ、建築も一時ストップしていたようですが、ようやくここに来て完成したらしいです。翌日に行ったゴールデンサークルツアーの添乗員さんがそう言っていました。
よかったですね、こういうゆとり部分にお金をかけられるまで回復して(^-^)

ガラス張りの外壁が立体的な構造になっていて、非常に美しいです。波のイメージなのかな。なんか泡みたいでもあります。(追記:魚の鱗の輝きをイメージしたという話あり)
中も非常におしゃれ。お土産物屋さんもあり、選りすぐりという感じのものが売っていました。トイレの中までオシャレで、スキのない建物です。デンマーク出身の建築家ヘニング・ラーセンによる設計とのこと。

撮影スポットがたくさんあったのですが、私たちはあまりの風に体も精神も大ダメージで、暖かいというだけで満足し、ほとんど写真を撮らずにボーっとしていました(笑)

体が回復したところで、ランドラマットで洗濯ものをピックアップし、アパートに戻りました。

レイキャビクお散歩

アパートに戻ると、すっかり子供たちが体力を回復していました。若いっていいな~。
息子はWifiに接続し、ネットで遊んでいます。すっかり「わが家」気分ですね。

しかしせっかくのレイキャビクを、このまま過ごしては、全く日本にいるのと変わらないので、外でぶらぶらお散歩しつつ、お土産を物色することに。どうせならイギリスやNY土産よりも、アイスランド土産の方がレアで喜ばれそうですし(^-^)

パフィンのおきもの

まずは市中心部にあるチョルトニン湖と呼ばれる湖の方へ向かいます。途中ふと見るとウィンドウにかわいいパフィンの木彫りの置物が並べられている店を見つけました。
素朴な味わいがいいです。さっそく入ってみると、中は工房になっていて、製作者の方が店番をしていました。

小さな子供の置物や、トナカイの角に鈴をつけたものなど、どれも優しい色合いで素敵。自宅へのお土産に購入することにしました。日本から来たことを話し、あれこれ作成時のお話を伺って楽しいひと時を過ごしました。

・・・あまりに盛り上がりすぎ、この時大失敗をしたのを後になって気づくことになります。

チョルトニン湖の脇には市庁舎があります。この市庁舎、建設時「景観にそぐわない」とかなり反対運動があったとか。でも、私たちには結構馴染んでいるように見えます。

市庁舎の前にある池はすっかり凍結。上を歩いてもびくともしません。

チョルトニン湖では、ハクチョウをはじめとする水鳥にエサをあげている人がいました。普通であれば全面凍結する湖ですが、鳥のために一部に温泉を引き込み、凍結しないようになっています。アイスランドの人のやさしさが感じられるエピソードで、いい感じですね♪

右奥に見える島には、凍った水面伝いに渡れるそうです。長男は朝のうちに渡ってきたとか。よく見ると写真でも人影が見えます。私も渡りたかったなぁ。

湖を離れ、街の中心部に向かいます。大きな本屋さんがあり、入ってみることに。

アイスランドは人口が少ないので、国の規模はとても小さなものです。でも、国全体で見るのではなく「パーキャプタ」、つまり国民一人当たりで考えようという動きが盛んなのだとか。たとえば国全体での本の売り上げは多くないのですが、一人当たりの読書量で考えると世界一なのだそうです。他にもミスユニバースを出す比率とか、識字率とか、そういうものも「パーキャプタ」で考えると世界の上位にランクすることを誇りにしていると聞きました。

本屋さんの充実ぶりを見ても、本好きの国民性がうかがえます。小説だけでなく、「戦車の歴史」とか、ものすごくマニアックな本が山積みされていました。

日本関連の本もいっぱい。日本の文化を紹介する本から始まり、手塚治虫のブラックジャックまでありました。こういう環境だから、ランドラマットのお兄さんも日本語を学ぼうと思ったのかな。

規模が小さいことをマイナスにとらえず、前向きにいいことを見ていこうとする考え方で、とても素敵ですよね。

宇宙一美味しい?!

軽くしかご飯を食べていない子供たちを連れて、港にある有名なホットドック屋さんへ行くことにしました。ここは「宇宙一美味しいホットドック屋さん」だそうです(笑)
クリントン大統領も来て、並んで買って食べたとか。その時の写真が店に掲示されています。
並んだクリントン大統領も偉いけど、視点を変えてみると、「アメリカ大統領」が「並べる」程治安が良いってことですよね~。先日来たオバマ大統領の「すきやばし次郎」での警備ぶりを思い出すと、まるで別世界の話のようです。

いつも並んでいると聞いたのですが、私たちが行ったときは行列はありませんでした。この暴風のせいかも。それでも数人が寒い中ホットドックにかぶりついていて、人気のほどがうかがわれます。

まあ、有名だから食べてみよう、程度の気持ちで、それほど味は期待していなかったのですが、意外にも非常においしい!
カリカリのフライドオニオンの上に、歯ごたえのあるソーセージが乗り、その上に茶色いソースがかけられています。このソースがアイスランド風というのか、甘酸っぱいのです。しっかりとした甘みが、なぜかソーセージにとても合います。
「名物に旨い物なし」と言うけど、ココには違った!日本では食べたことのない味ですし、これはぜひとも食べて帰るべきだと思います♪

子供もお替りして食べていました♪

レイキャビク中心街

おなかも満足し、またお土産を探しに町の中心へ向かいます。町一番の繁華街…と言ってもささやかなもの。でもとてもかわいらしくデコレーションされていて、丁寧に生活をしている感じが伝わってきます。

白熊がいたり(笑)まるで、一緒にショッピングをしているみたいですよね♪

国の鳥パフィンは、どこでも大人気。人間より大きいぬいぐるみがディスプレイされているのを何度見たことか(^-^)

壁の絵もとってもかわいい。外国のイラストって違和感があるものも多いけど、このイラストは万人好み。センスいいですよね~!

いい感じのお土産が多くて目移りしてしまいますが、中でも目を引いたのがアイスランドの伝統セーター。日本のように身頃と袖を分けて編みあとで繋ぐのではなく、首の部分から一気に下まで編んでいくのだそうです。寒い国だけあって、とても暖かいセーターなのだとか。

お値段も結構なものだったので結局買いませんでしたが、買ってくればよかったかなぁ。あまりの寒さに、じっくり考えるのが面倒になっちゃったんですよね(笑)

ハットルグリムス教会

お土産を物色しながらゆるやかな坂を登っていくと、やがて正面にハットルグリムス教会が見えてきました。

ハットルグリムス教会はは1945年に着工。41年の歳月をかけて作られました。高さは74.5m。アイスランド一高い建物です。

教会の前にはレイフ・エリクソンの銅像。アルシング1000年を記念し、アメリカから贈られたそうです。
他に高い建物がないから、余計に聳え立っているように感じられますね。

中ではパイプオルガンの演奏が行われていました。讃美歌ではなく、一つの音を長く延ばし、次の音につなげていくような、ゆったりとした、環境音楽のような不思議な音色でした。

この教会は上部までエレベーターで昇ることができます。700ISKだったかな。レイキャビクを一望できるということなので、登ってみることにしました。

ガラス越しに街を眺められるのかな…と思って油断していたところ、なんと上部は吹きさらしでした!( ;∀;)
エレベーターホールだけは辛うじて風が入らないようになっているものの、窓は格子のみ。地上でさえ大変な暴風だったのに、上空では風の方に向かって息ができないほどの超暴風です。

あまりの凄さに、本能的に命の危険を感じちゃいました。そんな中必死で撮ったのがこの写真。

これでは風の強さが全然伝わりませんよね。なので、直前に撮影した失敗写真を。

右に写る黒いものは母の髪の毛です。風で髪がメドゥーサのように荒れ狂い、写り込んじゃうんです(^^;
少しは風の凄さが伝わったでしょうか…。

ボーナス

あまりの強風に長く景色を楽しむことはできません。這う這うの体で下におりました。
時刻は4時。日が短いので、次第に辺りが暗くなってきました。
今日は夜、オーロラツアーに申し込んでいます。天気が今一つなので、もしかしたら中止になるかも。でも念のため、早目に夕食を済ませておかなくちゃ。

強風で外をウロウロするのは大変。アパートには素敵なキッチンがあるので、スーパーに行き食材を買って、ご飯を作ることにしました。
スーパーの場所が分かりづらかったので、インフォメーションへ行って聞いてみることに。

インフォメーションは街の中心部にあり、とても広くて立派な建物でした。中にはものすごい数のツアーパンフレット。次々と旅行者がやってきて、ツアーを選び、受付の女性に申し込みをしています。
ここに来れば観光に関するあらゆることが解決しそう。私たちもスーパー「ボーナス」の場所を聞いてみましたが、無料の地図を広げ、詳しく説明をしてくれました。

イスもたくさん用意され、あたたかい無料の飲物もあります。私たちは日本でアイスランドの情報をなかなか得ることができなかったので、すべてネットで先に予約してしまいましたが、ここで天候や体調を考慮して、観光の日程を決めても良かったかも。

ゲストブックもあり、いろいろな情報やアイスランドの感想が書き込まれ、参考になりそうです。娘は力作のパフィンの絵とともに感想をかいていました(笑)

さてその「ボーナス」ですが、インフォメーションから歩いてすぐのところにありました。豚のマークがかわいい♪

食材も豊富で、選ぶのが楽しいです。空港のショップで物価の高さに驚愕し、ヒヤヒヤしていたのですが、ここでは驚くような値段ではありませんでした。日本と同じくらいかな。いや~ホッとしましたよ(笑)

最初はアイスランドらしくサーモンでも食べようかと思ったのですが、旅の疲れでちょっと胃腸の元気ありません。小ぶりの白菜があるのを見つけ、母特製のうどんを作ることに。麺は細めのパスタで代用です。

塩味にしようと思ったのですが、寿司人気のおかげで、こんなコーナーも。いつもと同じく関東風の醤油味で作れそうです♪

朝食用のマッシュルームや卵、スキール、パン、おやつ用のお菓子を大量に買い込み、アパートに戻ります。

アイスランドでおうどん!

アパートに戻りメールをチェックすると、案の定オーロラツアー中止のメールが来ていました。残念…。でも昨日見られたのでそれほどショックではありません。やっぱり初日に「オーロラ」をクリアしていると、気分が楽です♪

さっそくキッチンで調理開始!いやー面倒な家事も旅先ならばこんなに楽しい(笑)後片付けだって、やってもらえるんですから(*^^)v

でも、なんか醤油の味が違うんですよね。なにか香料が入っているのかな?苦戦しながら、それでもどうやらうどんらしきものが出来上がりました。

味付けに若干難ありながら、優しい味のおうどんは疲れ体調にとてもおいしく感じられました。みんなお替りしてくれて完食!

食後はリビングでソチ五輪を見ました。真央ちゃんのショートプログラムにしばし呆然。ううう、真央ちゃんの心中を思うと・・・泣きそうになっちゃいました。
(でもこの後フリーで会心の演技。ホント良かったです。見たかったのは金メダルではなく、真央ちゃんの笑顔。あの劣勢からベストな演技をできる精神力。素晴らしい。金メダル以上の感動をありがとう!!)

オーロラ撮影

ソチ五輪のフィギュア中継が終わり、外を見てみると、あれ、なんとなく雲が薄くなってきているような。外に出てみると相変わらずの暴風、曇天ながら、たまにうっすらと星が見える時もあります。これはもしかして、オーロラ撮れる?ぜひともNIKONの実力を試したい。

三脚にカメラをセッティングし、再度外に出ます。とはいえ、ここは住宅地。あたりは街灯だらけです。それでもなんとか光の少ない場所を探し、目を慣らしていくと、ぼんやりと空に明るく見えるところがあります。
「オーロラが出ている!」 昨日と違い、オーロラの光がどんな見え方をするか分かっているので、見つけやすい。
カメラを置き、明るく見えるところへ向かってシャッターを切ります。画面で確認すると確かに写っています♪

暴風に三脚が倒れそうになる中、必死に撮影を続ける母。体調を心配し撮影をやめるように説得する父に、「お願い、とにかく撮らせて、オーロラを見るのと同じぐらい、撮影が大事なの!」と懇願し、撮影を続けて、撮った写真がこれです。

雲越しでぼんやりしているし、感度を上げたせいで画質も悪い。
でも、オーロラ、写ってますよね?(*´▽`*)

このために清水の舞台から飛び降りる気持ちでNIKONを買ったんです♪初日のオーロラとは比べ物にならないささやかなものだけど、それでもとっても嬉しい!アイスランドに来た大きな目的が果たせました!!

   BACK  TOP  NEXT

inserted by FC2 system