イギリス最終日

楽しかったイギリスもついに最終日。今日の夜にはアイスランドへ出発です。
忙しいけど、まだまだ見たい場所がたくさん。最終日といえども、ギリギリまで観光予定です!

Gさんち

3日間お世話になり、まるで自分の家のように慣れてきたGさんちとも今日でお別れ。到着直後はゲージに入り、外に出てくることのなかったストーム君も、のそのそ出てきてエサの催促です。Gさんに厳しくしつけられているストーム君。決して自分から食べたりしません。でも、じーーーっと見つめられ、訴えてきます。ごめんね、ストーム君。人間の食事はおそらく君には毒なんだよ。

食後には甘えるストーム君とスキンシップ♪君も私たちがいる生活に慣れてきたのね。

Gさんは画家で、家の中にはたくさんの絵がかかっていました。内装一つとってもとてもセンスが良くて、我が家を思い出すとため息が(笑)やはり色の使い方が素敵なんですよね。
絵が好きだと話すと、制作中の絵を見せていただけました。
なんと北斎の模写。波の絵をかきたいと先生に聞いたら、「では北斎を模写しなさい」と言われたそうです。
ほぇ~~、北斎すごい。浮世絵ってホント外国で評価されていますよね。確かに良いけど、「波=北斎」のイメージが世界中で一般的になっているのだとしたら、びっくり。

Gさん宅出発!

Gさんとストーム君のお見送りを受け出発します。
わずか4日の滞在だったけど、イギリスの個人宅に泊まるという経験はとてもいい思い出になりました。ホテルよりも気を遣う部分がないとは言えないけど、合い鍵を渡してもらえるので、出入りは自由にできるし、Gさんも付かず離れず、ほどよい距離感で接してくれました。とても快適でした♪ありがとうございました!

このあとアイスランドを経てNYに行くというと、「おー!NY!私も大好き!!ショッピングに3回も行ったわ!」とのこと。Gさんのお金持ちぶりの片鱗を見たように思いました(笑)

ビクトリアコーチステーションへ

個人旅行で困ることの一つに、最終日の荷物がありますよね。ギリギリまで遊びたいけど、チェックアウトした後の荷物が邪魔。
通常であればホテルに頼んで置いておいてもらうけど、可能かどうかはホテル次第。それに一度ホテルに戻らなくちゃいけない。貴重な時間がもったいないですよね。

私たちは今回、ロンドン中心部で荷物を預けられるところを探しました。やっと見つけたのがビクトリアコーチステーション。長距離バスの出発場所なのですが、荷物も預かってくれます。
まずはバラム駅からナショナルレールでビクトリア駅を目指します。
バラム駅ホームからの景色。かわいい家がビッシリ。いいなぁ。まさにイギリスって感じ。もうお別れなのが寂しいです。


ビクトリア駅は重厚な建物。駅構内にはコーチステーションの場所を示す標識がたくさんありましたので、迷うことはないと思います。
指定の出口から出て、道沿いをまっすぐ行けば到着。周りには大きなスーツケースを持った人がいっぱいです。

コーチステーションに入ってすぐ荷物預かり所がありました。それほど大きな建物ではないので、こちらも迷うようなことはなさそう。インフォメーションがあり、警備員も多く、長距離バス発着所にありがちな怪しい雰囲気のない、明るい綺麗な建物です。軽食売り場もあり、使い勝手が良さそう。
大きな荷物を全部預け、身軽になって観光に出発です!
ビクトリアコーチステーション

バッキンガム宮殿

コーチステーションからバッキンガム宮殿は徒歩圏内。まずは歩いて向かいます。
途中にあったかわいい公園の中央にはとんでもないオブジェが!な、なぜこうなった?!

15分ほどで到着。バッキンガム宮殿には王旗が掲げられ、エリザベス女王が滞在中であることを表しています♪
この旗、思い出しますね~、ダイアナ妃がなくなった時、まさにこの旗を巡って大問題が起きたんですよね。
旗の掲揚は本来宮殿に女王がいるかいないかを示すものです。ダイアナ妃がなくなった時、女王はバッキンガムにいたため、王旗が掲げられていました。ところがそれを見た国民が「なぜ半旗にしないのだ」と問題視し、悲劇のヒロインダイアナのイメージと相まって王室のイメージが急落しちゃうんです。結局女王がダイアナを悼みに外出したあと、王旗が下ろされ、ユニオンジャックが半旗で掲げられました。
半旗が掲げられたのはバッキンガム宮殿ができて初。伝統を破ってでも、国民感情に配慮したんですね。こういうところが、イギリス王室が長く続いている理由かな~と思います。

宮殿の前にはラウンドアバウトがあり、その真ん中にはクィーンビクトリアメモリアルがあります。

到着したのは交代式開始の1時間半ほど前でしたが、すでに多くの人が場所取りをして待っていました。警備も大勢。ボディチェックやX線検査もできないし、大変でしょうね。
でも、そこはさすが観光大国イギリス。お仕事中なのに、記念撮影にも気軽に応じてくれます♪
笑顔がステキな警察官。ロンドン市警?

こちらはスコットランドヤードさんかな。

カメラを向けるだけで怒られちゃう国もあるのにね~。こういう写真っていい記念になります。ありがたいことです(^-^)

衛兵交代式

衛兵交代式の見学ベストポイントは二つ。衛兵の行進を見たいなら宮殿前の通り沿い。、交代式自体を見たいならバッキンガム宮殿の柵の傍です。
イギリス担当の娘が通り沿いのクィーンビクトリアメモリアル下をチョイス。階段の上に上り、衛兵がやって来るを待ちます。

この日はちょっと小雨模様。衛兵交代式は雨天中止です。実は私たちの二か月前に来た友人夫婦は、雨で見られなかったとのことでした。「雨でも女王を守れよ~」という突っ込みをしつつ、ハラハラしながら開始を待ちます。

やがて遠くから、衛兵が演奏する音楽の音が聞こえ始めました。まずは宮殿向かって左側から、ウェリントンバラックを出発した衛兵が行進してきます。よかった!今日は催行(?)するみたい!
帽子に赤い羽根がついているのはコールドストリーム連隊のしるし。1650年に発足した歴史ある連隊です。この連隊は近衛歩兵「第二」連隊と言われるのを嫌がり、現在でもコールドストリーム連隊という名称を使って軍務にあたっているそうです。チャールズ二世が「近衛第二連隊」と呼んだら、命令に従わなっかったらしいですよ(笑)「二番じゃダメ」なんですね。

続いてやってきたのが騎兵。まるでスターウォーズにでも出てきそうなカッコイイ軍服を着た騎兵が、ラッパを鳴らしながら入場してきます。先頭の馬だけ白。あとはすべて黒で統一です。

うぉぉ~~と思って聞いていると、このラッパが不思議な音色。「ぷっ、ぷうぅぅぅぅ、ぷぅう~~~~」みたいな、ちょっと弱そうな音なんです。いや、笑っちゃダメなんですが、つい。
新米?それともこういうものなの?

この後宮殿の柵の中で新旧の衛兵の交代式が行われます。柵越しでいい写真が撮れず。
それぞれの連隊が音楽を演奏し、エールの交換をするのですが、一言でいえば「交換しすぎ」でしょうか(笑) まぁ、あっという間に終わるよりいいんですが。最終日で日程が押しているのでちょっと焦ってしまいました。
何度も何度もエールの交換をし、やがて正門から出てきました。

よくパンフレットなどで見る赤い服ではなく、グレーの地味な冬服なのが残念ですが、それでもやはりとてもカッコイイ。動作がキビキビしていて、さすがプロという感じです。

定番のコースではありますが、やはりイギリスらしさという意味では出色!必見の場所と言えますね。見られてよかったです♪

やがて連隊は宮殿正面の大通り、「ザ・マル」を通って兵舎に帰っていきます。道路を通行止めにし、大渋滞を引き起こしている横を、悠然と徒歩で帰っていく様子がいかにもイギリス。

そういえばこの「ザ・マル」、赤いカーペットをイメージして塗装されているそうですね。先日のウィリアム王子の結婚式でもこの通りが出てきました。大英帝国の中心という感じです。

バッキンガム宮殿のお土産ものやさん

イギリスを堪能していたら、いい時間になってしまいました。宮殿の壁沿いに、地下鉄駅に向かいます。するとバッキンガム宮殿直営(?)お土産物屋さんが!

素敵なティーセットとか、イギリスらしい豪華な缶に入ったアメとか、お土産にぴったりなものがたくさん売っていました。入れてくれる袋も金色に「バッキンガム宮殿」と入った立派なもの。値段も手ごろで、いろいろ購入しました。
ミーハーな母は王室メンバー絵葉書を買っちゃいましたよ♪

お昼ごはん

そんなこんなで、すっかりお昼になってしまいました。地下鉄駅に向かう道沿いにあったイギリス料理の店でお昼ごはんです。

今日もまたフィッシュアンドチップス。ちゃんとしたお店で食べるとおいしいのかなと思って注文してみました。
でも、やっぱりまあ、普通です。まずくもないけど美味しくもない。お値段を考えるとどうかなという感じです。魚に下味をつければもう少しおいしくなるのに。

評判通り「イギリスに食を期待してはいけない」ということのようです・・・。

ロンドン塔

ご飯を食べ、続いて地下鉄を使ってロンドン塔へ向かいます。初めは城だったロンドン塔はやがて牢獄、そして処刑場として使われます。ヘンリー八世の妃だったアン・ブーリンやエリザベス一世の時代のトマス・モアなどもここに幽閉されました。詳しい説明はウィキペディアへ。

以下は抜粋です。

1066年にイングランドを征服したウィリアム1世が1078年にロンドンを外敵から守るために堅固な要塞の建設を命じ、本体は約20年で完成した。その後、リチャード1世が城壁の周囲の濠の建設を始め、ヘンリー3世が完成させた。 長い歴史の間に国王が居住する宮殿として1625年まで使われ、その間、14~19世紀にかけては、造幣所、天文台でもあり、1640年までは銀行、13世紀から1834年までは、王立動物園でもあった。(中略) また1282年からは、身分の高い政治犯を幽閉、処刑する監獄としても使用されはじめ、やがて14世紀以降は、政敵や反逆者を処刑する処刑場となった。

曇りだった天気が次第に崩れ始め、雨が降り出しました。
旅先で雨は嫌だけど、ロンドン塔観光に限って言えば、この陰鬱な空模様がぴったりかも。全景が見える場所で記念撮影です。何気なく写したけど、帰って来てよく見ると、父と息子の間にある看板、「切り裂きジャックツアー」のお知らせですね(^^;
まさかここが現場?!嫌~~( ;∀;)

ロンドン塔はナショナルレールの割引が使えました。一般料金の半額で入場です♪
入ってすぐ、右側にテムズ川から入る門があります。これは罪人用。牢獄として使われていた当時、ここに連れられてきた人がこの門に着いた時の心情を思うと、ぞっとしますね。

奥へ向かって歩いていると中世の衣装を着た人が。寸劇でもやっていたのでしょうか。
しかしやはりこの建築には、この衣装がよく似合いますね。


ロンドン塔中央部にはホワイトタワーと呼ばれる建物があります。ロンドン塔の中でももっとも初期に建てられたのがこの建物。現在はベージュ色ですが、当時は白い漆喰で塗られ、文字通り真っ白な塔だったそうです。

グリーンタワーと呼ばれるところには、処刑場後のモニュメントがありました。ここで斬首された貴人の名前が書かれています。アン・ブーリンの名前も見えますね。

城壁の中にはチューダー様式のこんなかわいらしい家が建てられた区域もあります。
前に広がる芝生には、のんびりロンドン塔のカラスが歩いていました。
このカラス、死に絶えるとロンドンが滅びるという伝説があり、現在も大切に保護されています。

場所を移動しようしたのですが、長男がいない。あれ、と思ったら、家の前でカラスを見ています。
(HPを作成しながら写真を見ていると、常に同じ位置に長男が写り込んでいます(^^; )

「何してるの~?移動するわよ~!」と呼び寄せると、なんとロンドン塔のカラスが突然長男目がけて走ってきたとのこと。あまりのことに呆然としていると、柵を乗り越え、長男のコートのボタンをくちばしでつまみ、驚いた長男が撮影をしようと写真を出しても逃げようともしなかったとか。

写真を超拡大してみると、そこには確かにカラスと見つめ合う長男の姿が。
鳥好きの長男は、この瞬間が旅行中最高の時だったといっていました(笑)

ロンドン塔のあちこちにいるビーフイーターさんと記念撮影。退役軍人の名誉職で、現在はビーフイーターさんが案内するロンドン塔ツアーが大人気だとか。時間があったら参加したかったなぁ。
ちなみに来ている制服はオーダーで50万。一人三着支給され、二年ごとに作り替えるそうです。いかにも「いいもの着てる!」って感じしますよね。

この後宝物殿へ。外はクラシックな建物なのに、中に入ると近代的でオシャレ。エリザベス二世の戴冠式の様子がうつされた映像を見たり、王室の歴史が説明されたボードを読んだりした後、いよいよ宝石が展示された部屋へ。世界最大の原石カリナンから研磨された「カリナンⅠ」を使った王笏、「カリナンⅡ」を使った王冠を始め、王室最高の宝の数々を見られます。

王冠の前は動く歩道になっていて、立ち止まって見られないようになっているのですが、何度も歩道に乗りなおし、じっくりと見ちゃいました。それはそれは綺麗です。ダイヤだけでなく、ルビーをはじめとするほかの宝石も素晴らしい。現在も使われている宝物だけに、キラキラ感が半端ないです。

撮影禁止だったので写真はないのですがここはもう絶対に見るべき。だって、日本なら皇后陛下のティアラとか見られないですよね。他の国でもそう。イギリス王室偉い!この機会を逃す手はありません。

エリザベス女王戴冠式の写真。この王笏と王冠が20cm程のところで見られるんですよ♪

目もくらむような宝の数々を堪能した後、ブラディタワーへ向かいました。ここではロンドン塔に幽閉された貴人の部屋を再現したものが見られます。

意外に悪くない…と思うのは日ごろ質素な家に住んでいる庶民だからでしょうか。宮殿に住んでいた人からすると、絶望的な部屋なのかも。

ブラディタワーから城壁の上に出られます。タワーブリッジが目の前。最高の記念撮影スポットでした♪

ウェストミンスター寺院へ

あっという間に時間が過ぎ、日が傾いてきました。時刻はそろそろ三時。早目だけどそろそろ空港へ…と思っていたところ、娘が一言!「ちょっとだけ、一目だけでもウェストミンスター寺院の玉座が見たい!」

次にいつ来られるかわからないロンドンに思いを残すことになったら大変。ウェストミンスター寺院の入場は3時半まで。急いで行けば何とかなるかも!慌てて地下鉄でウェストミンスター寺院へ向かいます。

バタバタしていたら、母がちょっと迷子になるという事件も発生しましたが、なんとか合流しウェストミンスター寺院へ到着です。最終入場の五分前でした。危ない、危ない。でも、空港に向かうバスの出発時間を考えると、じっくり観光している暇はありません。途中の素晴らしいチャペルは断腸の思いで素通りし、ステンドグラスだけ見た後、最後に展示されている玉座を見ることに。

写真右上に写っている古い玉座がエドワード玉座で、1296年エドワード一世によって作られたものです。古めかしい椅子ですが、1000年近く、歴代の王が座ってきた椅子だと思うと、その歴史の重さに言葉も出ないですよね。

目当てのものが見られて大満足。思い残すことは、当面ありません(笑)
ビクトリアコーチステーションへ向かい、バスで空港を目指します。

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