自由行動

ロンドンに到着していきなりですが、今日は各自自由行動の予定です。
今までの旅行では、いつも家族一緒に観光していましたが、これからは一人で海外に行くこともあるでしょう。そんな時、戸惑っては困ります。
始めの予行演習。状況を連絡しあうために、家族で共通のツイッターアカウントを作り、ネットに接続できたら書き込むことにします。 チケットもそれぞれが自力で購入。まぁ、何があってもイギリスならばなんとかなるでしょう。

「いつまでもあると思うな親と金、自分の力で頑張って一日過ごしてみよう!」

そんな気持ちで計画した自由行動日なのですが、なにしろテムズ川氾濫です。早朝に起床し、テレビを見ていると、娘が不安そうにやってきました。ネットで調べると、娘が乗る予定だった列車がキャンセルになっているとのこと。

うわー、よりによって一番遠くに行く予定の娘の列車がキャンセル。困りました。
すでに日本で列車のチケットは購入済。とりあえず出発駅で状況を聞くしかありません。

不安を胸に朝食

とりあえず、ロンドン中心部へ向かうことにし、急いで準備。ダイニングへ向かいます。たっぷり用意された紅茶がいかにも英国風♪

Gさんが昨日のうちに用意してくれていた朝食をいただきます。外はまだ真っ暗。初のイングリッシュブレックファストなのに、眠いし、不安だしで、二人ともいつもの笑顔がありませんね~(^-^;

出発!

ロンドンの国鉄はサッチャー政権の時分割し、地域ごとに様々な鉄道会社が運営しています。
中部のチェスターへ向かう列車はバージントレインズ。飛行機でも有名な会社ですね。出発はユーストンです。南西に向かう親と長男はサウスウエストトレインズ。こちらはウォータールー駅始発です。
バラム駅でどんなことになっても大丈夫なように一日乗車券を購入し、チューブに乗車。先に娘がユーストンで下車。笑顔で降りていきましたが、ついて行きたいぐらいの過保護な母。「がんばれ~」と送り出しました。

ウォータールーに到着し、親と長男組も下車。さっそく予約していたチケットを発券します。巨大な駅の真ん中に券売機があり、これの「コレクト」を選んで、予約番号入力、予約時に使ったクレジットカードを挿入すれば発券できます。

ホームの前には出発と到着の電光掲示板があり、一目でどの列車がどこから出発するかわかるようになっています。迷う要素なし。これで大雨がなければ、心配ゼロだったのにね。
そんなことを話しながら、長男の乗車予定の列車を探すと、あちゃー、目的地が変わり、途中の駅が終点になっています。これも大雨の影響でしょうね。まあ、何らかのアナウンスがあるでしょう。とりあえず、それぞれのホームに向かい、乗車することに。

初めての外国一人旅なのに、いきなりハードルが高くなってしまいました。頑張れ子供たち!親も頑張るぞ!

自由行動親編(ストーンヘンジ)

何本も並ぶホームからソールズベリー行きの電車を選び、念のためチケットを車掌さんに確認してもらったうえで乗車します。わずか二両編成の、オレンジの車体がかわいい列車でした♪

ロンドンの街並みを抜けるとすぐに、車窓から見える風景は緩やかな丘陵が続く、のどかな田舎になりました。
のんびりと羊や馬が草を食んでいたり、かわいらしい石造りの家がぽつんと建っていたりと、おもわず安らいじゃうような景色です。長旅の疲れもあり、父は熟睡モード。

2時間ほどすると、ソールズベリー駅に到着しました。田舎の駅とはいえ、立派なものです。

ホームを抜け、外に出るとレンガ造りのかわいい駅舎でした。いいですね~、こういう感じ。機関車トーマスの世界のようです。

ストーンヘンジツアーに参加

天気も上々!さていよいよ、この駅からストーンヘンジ行きの観光バスに乗ります!
さて、観光バスを運行している旅行会社はどこかな・・・と周りを見回す私たち。あれれ、でもそんな感じのものはありません。しかも日曜日だから、ほとんどのお店が閉店。どうすればいいの??

ちょっとあわてながら、あたりをうろつくと、大きくストーンヘンジの写真がプリントされているバスが停車しているのを見つけました。上の写真の黄色い輪のあたりです。近づいてよく見ると輪の部分には観光ツアーの詳細が書かれたポスターが貼られていました。そして、バスの前では係員が、ツアーの参加者を募っています。

なんと、立派な窓口があるのではなく、路上駐車してあるバスに各自乗り込んで参加なのね(笑) 旅行時はいつも「メールで申し込み→確認書類→参加」ときっちり、きっちりやっていたので、この緩い感じが楽しいです♪「ストーンヘンジ入場料込、ストーンヘンジ、オールドサルム周遊バスツアー」大人31ポンドの料金を、バスの前にいた係員に払い、乗り込みました。

席はもちろん2階♪見晴らし最高!いよいよ出発です~!

バスはまず、ソールズベリーの街をくねくねと走って行きます。途中歴史的な建物の説明などが車内で流れ、なかなか興味深い。その間にも、ソールズベリー内のあちこちのバス停から乗車するお客さんを拾っていきます。

こんな感じの古風な家や、レンガ造りの立派な建物など、どれもこれも、おとぎ話の世界のよう。こんなホテルにゆっくり泊まるのも素敵ですね!

ソールズベリー自体は小さな町で、あっという間に街を抜け、郊外に出ます。そこは一面の丘陵地帯。ポツン、ポツンと家がある程度。のどかです。

おもわず「ヒースクリフー」って叫んじゃいそうな風景。ホント素敵です。ストーンヘンジまでの一時間、ずーっとこんな風景でした。
湖水地方とか、有名な田園地帯に行かなくても、こんなに素敵な風景が見られるんですね。自然が好きな母は、イギリスが大好きになりました♪

ストーンヘンジ

しばらくすると駐車場が見えてきました。その先にはすごくスタイリッシュなビジターセンター。バス停で下車し、ビジターセンターへ向かいます。

ビジターセンターへ向かう道すがら、ストーンヘンジが見えないかなと見回すのですが、どうやら丘の向こうにあるようで、全く見えません。
まあ、そうですよね。道からすぐ見えてしまえば、入場料を払って中に入る人はいなくなっちゃいます。うまくできてます(笑)

ビジターセンター中央入口でイヤフォンガイドをレンタル。これは入場料に入っており、日本語もあるのでぜひ。
ここからストーンヘンジまでは徒歩30分ほど。途中興味深い遺跡もあるので、歩いて行く人も多いようですが、体力ゼロの私たちは迷わずシャトルバスを利用。これも無料です。
ちなみにバスの中はwifiも飛んでいるという至れり尽くせりぶり。入場料が高いのも納得です。

5分ほどでストーンヘンジ手前まで到着。この辺りにはあちこちに溝があり、これはストーンヘンジができる以前、大体1万年前のものと言われているそうです。
あちこちに建てられた説明のプレートと、イヤフォンガイドを参考にしながら、ストーンヘンジに向かいます。

ストーンヘンジは紀元前2500年前から2000年前に作られたといわれている、巨石を円形に建てた遺跡です。夏至の日にはヒールストーン(下の写真左側の矢印)と呼ばれる石からサークル中心にある祭壇石を結ぶ延長に太陽が昇ることから、太陽信仰、観測施設など、さまざまな説が唱えられています。いずれにせよ、天文学に関する深い知識があったことは間違いがないとのことでした。

興味深かったのはストーンヘンジ周辺に、多くの塚(上の写真右の矢印)が築かれていること。この塚の作成年代は様々で、ストーンヘンジ以前、またストーンヘンジが本来の使われ方をしなくなった後でも、この場所が「聖なる場所」であったことを示しているそうです。

塚はあちこちに点在し、様々な年代の副葬品が出ているとのことでした。下の写真、茶色の点が塚です。

ストーンヘンジは現在、保存のために柵におおわれています。
行く前は「遠くからしか見えない」と聞いていたので、ちょっと残念に思っていました。だけど、確かに柵はあるものの目立たない小さなものですし、結構近くまで寄ることができます。

この辺が最接近ポイント。観光客が代わる代わる撮影しあって、和気藹藹な感じでした♪
ちなみにこの反対側はこんな感じ。世界的に有名な遺跡の前とは思えないのどかさですよね。

この辺りはナショナルトラストが持っている土地で、「自然な景観」のまま保存することに心を砕いているのだそうです。ストーンヘンジエリア入口にある駐車場も、今後取り壊し、草の生えた、自然の野原に戻す計画を立てているのだとか。

ストーンヘンジ、予想以上に良かったです。
「ただの大きな石」だから、がっかりしちゃうかなぁ、なんて、思っていたのですが、いい所でした。ストーンヘンジだけでなく、聖なる場所に対する古代人の思い、周りの自然、そしてそれを守ろうとするナショナルトラストの運動と、心を動かされるものがたくさんありました。
イヤフォンガイドも丁寧で理解に役立ちました。全体的な説明をした後、「さらに詳しい説明を聞きたい方は、○○については△△番を、××については◇◇番を押してください」のように説明がどんどん分岐していくんですね。全部聞いたら何時間かかるんだろうというような、懇切丁寧さでした。

ビジターセンター

のんびりとイヤフォンガイドの説明を聞いていたら、1時間半ほどもたってしまいました。次のバスが来るのは2時40分(季節により異なります)。ビジターセンターへ行き、時間をつぶすことにしました。

まずはごはん。非常におしゃれですが、予想通り高いカフェで、ご飯をいただきます。

袋までスタイリッシュ。窓からストーンヘンジが見えないのは残念ですが、なだらかな草原が広がる景色を、開放感あふれる室内から眺めながら食べる食事は、とてもおいしかったです♪まるでピクニックみたい。

ここにはお土産物屋も併設され、ものすごく立派で、高価な復元模型から、アクセサリー、安価な日用品まで、ストーンヘンジならではのものが売られています。古代史好きのお友達には喜ばれそう。

ビジターセンターには博物館もあり、ストーンヘンジの歴史を学ぶことができます。入って最初の部屋は360度スクリーンに、太古の昔から現在に至るストーンヘンジの再現映像が映し出されるという素晴らしいもの。

古代人が力を合わせて組立てたり、周りで火をおこしたり、雨が降ったり、雪が降ったり、様々な映像が流れます。時が移り、季節が変わっても、ストーンヘンジがずっとここに立っていたことを実感としてつかめる映像です。

こちらはいちばん初期の「ストーンヘンジ」エリアの再現図。最初は木で作られていたんですね。

こちらは周りの塚から出土した人骨から再現された、当時の人の胸像。つまり非常にイケメンであったと(違)

ちょっとおもしろかったのがこれ。石の運搬の再現です。完成した状態が再現されていることはあるけど、作成中の様子がこんな風に見られる のは興味深いですよね。大変な作業だったことがわかります。生きるだけでも大変だったであろう古代の人々に、ここまでの作業をさせたものとは、何なのでしょうか。

オールド・セーレム(Old Sarum)

大満足の見学を終え、 バス停に向かい、ツアーバスを待ちます。どの便に乗るかは申告の必要はありません。予定通りのバスに乗り、ソールズベリーに向かいます。
途中オールド・セーレムという遺跡があるので、寄っていくことにしました。

オールド・セーレムは5000年にわたり、様々な歴史の舞台となったところです。言葉で説明すると長くなるので、表にしちゃいますね。

時代 できごと
BC3000 新石器時代の砦として使用される
AD43~ ローマ人の駐屯地となる。Sorviodunumと名付けられる。(ソールズベリーの語源)
AD552~ アングロ・サクソン人による支配。バイキングに対抗するための砦となる。
 AD1069~  ノルマンコンクエスト後、城郭が建てられる。征服王ウィリアムによる整備
 AD1075  大聖堂の建築。繁栄する。
 AD1219  現在のソールズベリーに聖堂が移築され、住民も移動する。 荒廃。
 AD1491  ヘンリー八世によって城が建築資材として売られる。

とまあ、こんな感じなわけです。まさに「つわものどもが夢のあと」という感じですね~。
オールドセーレムバス停で下車し、牧場の間を抜けて史跡に向かいます。途中木でできた扉がありますので、忘れずに閉めましょう。開けとくと家畜が逃げちゃうらしいです(笑)

丸い丘のようになったオールド・セーレムには、城の土台部分だけ残っています。荒く積み上げられた石が歴史を感じさせますね。きれいに整備され、部分ごとに詳しい説明プレートがあるので、往時を想像しながら見学することができます。

高台になっているので、見晴らしが非常にいいです。ソールズベリー市街も一望。中央右寄りには、移転した聖堂が見えますね。

こちらは移転前のオールド・セーレムにあった聖堂の土台部分。よく見ると教会の形をしているのがわかります。

でもまあ、正直な所、何もないというのが本当です。でも、この何も残っていない感が、私は好きでした。当時をしのばせるものがほとんどない、広い芝の草原で、家族連れなんかがのんびりとキャッチボールをしたり、犬の散歩をしたりしているんです。でも、ここは王宮だったんですよね。

こんなのんびりしたところですが、ここもナショナルヘリテージの史跡となっていて、お土産物屋さんがあります。古代の模様が入った指輪とか、意外に・・・と言ったら失礼だけど、オシャレなものがいっぱいありました。気に入って買おうと思ったんですが、サイズがなく断念。でもすごく親切に、在庫を探し回ってくれました。

ソールズベリー

オールド・セーレムを後にし、ソールズベリーにバスで向かいます。ぶらぶらと散策。オールド・セーレムで買えなかった指輪がないかとジュエリーショップに行ったのですが、サイズを合わせるのに時間が必要とかでダメ。ロンドン滞在中に間に合うようであれば、急ぎで加工し、ホテルに送ってくれるとまで言ってくれたのですが、あと2日しかいないんです・・・。

日曜だったので休みのお店が多く、お買い物を楽しむことはできませんでしたが、街並みを見ているだけで楽しい。なぜか同じポストが二つあったり。

クラシックな小道にうっとりしたり。

やっぱりヨーロッパは素敵ですね。子供の頃に読んだおとぎ話で、「ヨーロッパはあこがれ」という気持ちが刷り込まれているのかなぁ。こんなところに住んでみたいです。

ソールズベリー散歩を満喫後、駅に向かいました。ストーンヘンジの高いカフェでは、オシャレな量しか食べられなかったので、小腹がすいちゃいました。駅の中にあるパンプキンというファストフード店でおやつ。店員の女性に「ロンドンからきたの?雨が大変だったでしょう。大丈夫だった?」とえらく心配され、急に子供たちのことが心配になってきました。無事着けたかなぁ。この後ロンドンで待ち合わせ予定です。ロンドン合流後の旅行記は娘編へ。

   BACK  TOP  NEXT

inserted by FC2 system