旅行の虫
我が家の病気は旅行中毒。メインのHPを見ていただければわかるけど、行ったことのないところで、見たことのないものを見るのが大好き。
一年の半分は旅行計画、残りの半分は旅行の思い出を反芻して楽しんでいるといっても過言ではありません。子供を連れてあちこち行きました。小笠原から、ガラパゴスまで。でも、子供ももう大学生。子連れ家族旅行もいよいよ終わりが近づいてきました。
最後にドカンと行ってみよう!なんて、行先を探し始めました。
折しも今年は夫の勤続○○周年。いつもは残業に次ぐ残業の会社なのですが、そんな日頃の罪滅ぼしなのか、ちょっとまとまったお休みをもらえます。
渡りに船とはこのこと。いつもより長めのお休みで、いつもとちょっとだけ違う旅行をしようということになりました。
スペインは?
前回の旅行が終わった後、家族内で人気だったのがスペイン。サクラダファミリアもあるし、ガウディの建築も楽しそう!夫が好きな美術館もあるし、アルハンブラ宮殿には宮殿ホテルもある。この際ジブダルタル海峡を越えて、ちょっとだけアフリカ大陸に渡るのもいいかも!考えれば考えるほど盛りだくさんなスペイン。ジブラルタル海峡を渡る船の手配先まで調べて、ほぼ本決まりの雰囲気でした。ガイドブックも二冊買っちゃったよ♪
なんと二週間の休み!
ところがここで大事件が。夫が帰宅後、ちょっと困った(風を装った)口調で言い出したのです。「今度のお休み、どうやら定休日を除いてまるまる二週間らしい。ホントに取れるみたい。」
えええ~~?!二週間の規定だけど、実際取れるのは一週間とかいうオチじゃなくて?
そんな、なんと長い。・・・ちょっと待って、じゃあ、もしかしてスペインはもったいない??
スペインだったら一週間でも行ける。次に二週間も連続して旅行できるのは定年後。これは、長期でないといけない場所に行くほうがいいのでは。
「サクラダファミリアはもうすぐ完成だし、どうせなら、出来上がってからの方が。それにほら、子供たちは結婚したら新婚旅行とかで行けばいいんじゃない?」スペインが急速にしぼんでいきます。
スペイン旅行を楽しみにしていた娘のテンションがぐっと下がる中、親の無謀ともいえる旅行計画の妄想が止まりません。ウユニ塩湖?それともアマゾン?子供が生まれる前に行ったケニアもいいね。あの自然を子供に見せたいし。
我が家の旅行中毒は、子供より親が重症なのでした。
そうだ、世界一周に行こう(JR風に)
二週間あれば、どこにでも行けそう!・・・もしかして常々野望を抱いていた世界一周は??
実は母の愛読書の中にはこんなものが。お恥ずかしいのですが、こんなものを日常的に読んでいるのです(ほとんど病気です)
LCCの利用法を書いた本の中には15万ちょっとで世界一周ができるルートが書かれていました。
世界一周というと、「世界一周航空券」を買って最低でも二か月ぐらいかけて世界中を回るというイメージがありました。世界一周航空券は30万弱。でもこれに燃油サーチャージがかかるんですよね。しかも二か月のお休みなんて、我が家にとってはちょっと現実的ではありません。できるとしても定年後のお楽しみかなぁ、なんて思っていたんです
でも、LCCなら燃油なしのところも多い。世界一周航空券で30万以上かけるなら、たっぷり日程をとらなければもったいないけど、15万程度なら急ぎ足でもいいんじゃない?
さっそくルートを作成してみました。エアアジアで日本を出て、世界各地にあるLCCを乗り継ぎ、行きたかったインド、イギリス、NYなどを入れたルートを完成。確かに20万以下で世界一周の旅程が作成できました。おおっ、LCCってすごいな~。
俄然世界一周が身近に。でもこのルート、かなりタイトなんです。乗継に次ぐ乗継。どこか一つでも破たんしたら、経由地のアラブの見知らぬ国で立ち往生なんてこともありえる。
うーーーん、いくら冒険好きのわが家でも、これはちょっとどうかな~。ギリギリのところで理性が戻ってきました。
でも、一度行きたいと思った世界一周への情熱は冷めません。じゃあ、レガシーで自力で世界一周のルートを作るといくらぐらいになるのかな。さっそく再度旅程を考えてみました。
偉いぞ!トルコ航空
まずは日本脱出。当初行きたいと思っていたインドへ行き、そこからヨーロッパへ片道航空券で行くルートを考えました。でもこれが大変。まず「片道」というだけで異常に高いんですよね、航空券って。往復より高い片道航空券も存在するのが不思議でたまりません。
しかしここであきらめたら、永久に世界一周はできません。もしかして何か抜け道があるかもしれないので、I航空に電話です。
「もしもし、これこれこういう訳なんですが、片道で割引がきくのはないんですかね~?」そしたら、お返事は
「わが社ではそういうチケットは扱ってませんっっ!」ガチャン、ツーツーツー
あれれ、なんかものすごく怒ってました。忙しかったのでしょうか。
外国の航空会社の問い合わせって、ホントに嫌になります。何度いやな思いをしたことか。まあ、少人数でやっているから、個人の問い合わせは迷惑なのでしょう。
すっかり懲りて、ネットで安い運賃を探すことにしました。こういう時に使うのはスカイスキャナーです。インドはすっかり行く気が失せたので、ヨーロッパに行きで素敵な経由地のある片道運賃を検索。ストップオーバーで観光作戦です。
ヨーロッパまで片道30万とかの、絶望的であり得ない検索結果にへこたれつつも、何度も何度も(正直言って100回以上検索しましたよ)検索をしたところ、トルコ航空が片道航空券でも暴利ではないことを発見。おおーイスタンブールはぜひとも行きたかった都市のひとつ。しかもその先のヨーロッパ線も豊富。まずはトルコ航空に決定です~!
ヨーロッパはこれまた前から娘が行きたがっていたロンドンを選びます。さて、その先はどうしようかな。
大西洋を越えよう!
しかしここでまた難問が。大西洋を越える路線がえらく高いんです。しかも便数が少ない。一時期LCCが路線を持ってたらしいのですが、最近撤退してしまったらしい。そのせいで売り手市場になっているようなんです。先のスカイスキャナーで検索してもだめ。これはやはり無理かなと思ったところで、ふとアイスランド航空を思い出しました。直接HPに飛んでみると意外や意外、ロンドン-レイキャビク-NY路線を格安と言っていい値段で運行しているじゃないですか。
これは何とかなるかも!
さらにNY-東京線は便数も多く、探せばいろんなチケットがありそう。とりあえずアメリカン航空で安いチケットを見つけ、ルート完成です。この時点で燃油・税込の運賃は、総額約20万でした。
アイスランド大使館へ
野望で頭をいっぱいにしながらアイスランド航空のHPを見ていると、アイスランド航空の旅行説明会が大使館で開催されるとのこと。ほほー、これは試しに行ってみるしかない。ネットで申し込みをしました。閑静な住宅街に建つ、アイスランド大使館へ。真夏の暑い日でした。それなのに、大使館そばの道には炎天下の中案内の人が立って待っていてくれました。とても親切。いいなぁ、歓迎されている感じがして♪
旅行説明会ではアイスランドやグリーンランドの見所、アイスランド語の説明など航空会社の担当者の方や大使館の方、旅行代理店の方がスライドを交えながら丁寧に説明してくださいました。冬のアイスランドといえばオーロラ。その出現率や様子なども。
帰りにはアイスランドの国鳥であるかわいいパフィンのお土産もいただき、俄然アイスランドに興味がわいてきましたよ~!
旅行決定!
それまで旅行に行けると思ったこともなかったアイスランド。往復運賃や日程を考えると日本から最も遠い旅先のひとつですよね。
でも世界一周旅行の行先のひとつにすれば、イギリスからわずか4時間ほど。さらに格安の運賃で大西洋を渡れるとなれば、ためらう理由はありません。
LCCのタイトな旅程を見た時にはひるんでいた夫も、すべてレガシー、かつ面白そうな目的地ばかりがそろうこの旅程に、すっかり行く気満々。長男はイスタンブール、長女はロンドンが憧れの地。不満があろうはずもありません。
航空券やホテルの手配をしました。手配の詳細については「準備」をご覧くださいね。具体的な日程は下記のとおり。
日付 | 行先 |
---|---|
2/12 | 日本出発 イスタンブール着 |
2/13-14 | イスタンブール観光 |
2/15 | イスタンブール発 ロンドン着 |
2/16-17 | ロンドン観光 |
2/18 | ロンドン発 レイキャビク着 |
2/19-20 | レイキャビク観光 |
2/21 | レイキャビク発 ニューヨーク着 |
2/22-23 | ニューヨーク観光 |
2/24 | ニューヨーク発 |
2/25 | 日本着 |
細かい観光日程については父がNY、母がアイスランド、長男がイスタンブール、長女がロンドンを作成することに決定!
駆け足だし、「世界一周」というにはあまりに目的地が限られているけど、一度も戻ることなく、西へ移動を続け、地球を一周することができます。
これが現在のわが家にとって実現可能な世界一周。バカボンのパパじゃないけど、「これでいいのだ」です(笑)
紆余曲折はありましたが、こうしてついに長年の夢だった世界一周旅行が実現することになりました♪